モノローグ天井桟敷

ショートでは悲劇ロングでは喜劇    本当はみんなコメディ

ジャンピングボード

キヨミの里帰りは、明日への大切なステップだった。
キヨミにとっても草々にとっても・・・
いや、もっと多くの人に波紋が及ぶようなエピが
いくつも散りばめられている。

失恋のドラマ痛みを癒そうと逃げてきた和田家は、
そんな状況ではないほど経済状態の悪化で険悪な雰囲気。
何とかしようとして打った手立ての第一弾が「五木ひろし」。

ホラだと相手にされないので、第二段は小草若の落語。
この落語「寿限無」がすごい。
ドラマでは、小草若の落語はヘタという設定だが、
小草若=茂山宗彦は上手い。たぶん、師匠よりも。(笑)

寿限無」が後の展開で利いてくる。
これは、伏線というよりもメインテーマの一つに・・・
詳しくは、別の機会で。

小草若は友春と同じくアホボンということで
ヘアースタイルから服装、赤い車までシンクロ。

その小草若が落語を演じた時に強調されていたのが
キランキランの腕時計と目線。
腕時計はバブルの象徴。「底抜け」がギャクですまなくなる時が
来るのを暗示しているかのようだ。
もう一つの目線は、人からの評価を気にする心の動きそのもの。

以前、只者ではない人物と書いたのは、小草若=茂山宗彦のこと。
これも書き始めると長くなりそうなので後日に。

落語バカの血が沸き立った草々が小草若に対抗して
「次の御用日」を熱演。
キヨミも家族全員も笑いを取り戻す流れが心地よい。
草々の背中には、おじいちゃんの写真。

「おかしな人間が一生懸命に生きてる姿はほんまにおもろい。
落語と同じや」
キヨミたちが笑ったのは、落語そのものよりも
草々の一生懸命な姿を見たからではないかな。
小草若との対比が巧みな演出。

再びカセットテープの登場。

切れたテープを繋ぎ合わせる。これは塗箸や落語の流れと同じ。
切れたままでは、このドラマもここで途切れていた。(笑)

こうして、おじいちゃんと草若師匠、キヨミと草々が一本の線で
繋がったのだ。さらに、もう一人の人物にもいずれ・・・

そろそろ、この辺で中締め

第5週のMNPは草々。小浜への登場と鯖の食べっぷりが豪快。
め以子でもかなわない恐竜モドキ。
助演手先賞は正平。テープを繋ぎ合わせた功労者。
助演食材賞は、とぐろを巻いた玉ねぎ。形がナイス。
一つでも大切にしようね、お母ちゃん。

助演ギョロ目賞は小草若。ギョギョッ!鯖の目?
そして、助演ちゃっかり賞は、五木ひろしのサイン色紙を
手に入れた順子。魚屋食堂に飾られるのは間違いない。

これで、全編の序盤はおしまい。
次回から骨肉の争い?とは一味違う、
落伍者?の群像劇がスタート。

それでは、また。