モノローグ天井桟敷

ショートでは悲劇ロングでは喜劇    本当はみんなコメディ

長い枕は終わらない

小草若の「長い枕」は何度見ても笑える。
しかし、あのワンカットにどれだけ手間隙をかけたのか。
それを思うとまた笑ってしまう。

「一生懸命に製作している姿はほんまにおもろい。落語と同じや」。(笑)

しかし、ただ笑いを取るだけでそこまではしないだろう。

寝床に枕という連想。そして、寝ているのが落語の稽古部屋。
キヨミの妄想の中で、寝床、枕、落語がストレートに結びつく
思考回路そのものが、もう落語的だ。

長い枕は絵として面白いが、メタファー(隠喩)としても
使われているのではないかな。

落語の枕は本編への導入部。
今週のドラマの中では、親子の確執を解きほぐす導入部
なのかもしれない。
小草若の赤い衣装は、幼児期への回帰のようにも見えるが、
道化師=ピエロのようにも見える。

全編の広がりでみると、小草若は一貫して道化師を
演じているのではないか。→寿限無・・・もう一つのテーマ
いつまでも自分の本編に入れずに枕の中でのたうち回る絵図。

まるで自分の姿を見ているよう。

それでは、また。